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分散投資の重要性 卵を一つのカゴに入れない

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現在の金融相場は、先週末まで絶好調の様相を呈していたわけですけれども、金曜日に調整が入り、改めて市場に対して冷静に向き合う機会を提供してくれました。

私は個人的に、いまの金融相場は今後もしばらく続くと思っていますが、すべてのものに始まりがあるように、いつか必ず終わりが来ます。そして、それがいつかは誰にもわかりません。

そんなわけで、今回の出来事は、投資対象を分散させること、つまり、「卵を一つのカゴに入れない」という箴言の重要性を思い起こさせてくれました。きょうは、この分散投資の方法について、とくにアセットクラス・レベルの分散にスポットを当てて考えてみたいと思います。

米国株

やはり何と言っても、米国株は、世界最大の経済大国の市場であること、世界最大、最高の資本とテクノロジーに加えて、今後も労働人口が増え続けるという三拍子揃った市場であること、市場の流動性が高いこと、市場制度の信頼性が高く、なおかつ自由度が高いことなど、強みを挙げればキリがありませんが、最強のアセットクラスだと言って差し支えないと思います。

日本人から見ると、一昔前は、言語の壁があったと思いますが、いまでは日本語情報も増え、主要ネット証券が積極的な取り組みをしたお陰で、気軽に米国株を取引できる環境が整いました。そういう意味で、米国株は今後も、多くの投資家のポートフォリオの中核を担っていくことになると思います。

日本株

日本株も良いのかもしれません。しかし、私は個人的に日本経済の先行きを悲観しており、一部の例外的な銘柄を除いて、あまり検討する気になれません。米経済と日本経済を比較したら、米経済の方が成長の伸び代が圧倒的に大きく、制度も自由で民主的だからです。

日本人なのに、なぜ日本株に投資しないのかという論調も一部にありますが、お金は市場原理に従って流れるものですから仕方ありません。お店で、国産品と輸入品の品物が並んでいて、輸入品の方が良ければ輸入品を買うのと近いロジックだと思います。

新興国株

その昔、新興国株ブームというものがありました。ブームは10年前に終わり、今では話題に上ることすらも稀になってしまいましたが、私は個人的に、米国株と同じくらい強い関心を持っています。

確かにリスクは高いですが、市場が若くて伸び代が大きく、なおかつ現地の経済・社会開発に間接的に寄与できる点が最大の魅力です。乗れるタイミングが来たら、ぜひポートフォリオに加えたいと思っています。個人的には、特にインド株の先行きに注目しています。

全世界株

インデックス投資をしている人は、全世界株(VTなど)と米国株(IVV、VOOなど)で迷った経験があると思いますが、ここは非常に難しい問題だと思います。

VTでは、約4割が米国以外の銘柄になり、国ベースでは日本、中国、英国の順で比率が高いので、これらの国々の経済動向を考える必要があるほか、銘柄ベースでは、テンセント、TSMC、トヨタ、ソフトバンクなどの業績動向を考える必要があります。

分散という観点からは、全世界株は非常に優れた投資対象ですが、特に今の段階では、そこまで分散しなくても、米国株の中で分散すれば十分だという考え方も成立するかと思います。理由は、米中冷戦が本格化しており、最終的には米国の勝利に終わる可能性が高いからです。

債券(全般)

このマイナス金利の中で、債券というアセットクラスは魅力を失っています。今から投資対象とするのはどうかと思いますが、今後インフレの兆候が出てくる場合は、株式とのペアでバランスの取れたポートフォリオが構成できると思います。

また、このように現時点では魅力があるとは言えない債券ですが、例外として、先ごろEUで発行が決まったEU共同債は注目に値すると思います(参考記事「EUが歴史的合意 EU共同債発行の意味すること」)。EU共同債の発行は、EU加盟国の国家主権のコアの部分をEUに移譲し、EU統合の度合いをさらに進化させた点で歴史的な出来事であり、少なくとも上場後しばらくは高騰(利回りは低下)する可能性が高いからです。

ゴールド

1年くらい前から急騰しているゴールドですが、ここまで高くなると腰が引けます。現状においては、この高さをニューノーマルと捉え、今から入るか、この高さを異常と考えて静観するかのいずれかになるのでしょう。

ゴールドのようなコモディティが、株式や債券、また現金とも違う点は、それ自体が価値を持つ点です。ただ、この点に関する議論は相対的なものに過ぎません。そもそも、お金(貨幣)も、「信用だけ」を裏付けにして世間に普通に受容されているわけですから、個人的にはこの昔からの議論はあまり意味がないように感じています。

ビットコイン

2年前に一度ブームが来て、また最近注目を集めています。私も一度、勉強したのですが、そのときは真剣に購入を検討するには至りませんでした。しかし、先週末の調整を受けて、改めてアセットクラスの分散の重要性を再認識し、改めて購入を検討しようと思っています。

ビットコインが通貨のように利用されるかどうかは先行き不透明ですが、私は資産としての信頼性は意外と高いと思っています。理由は、ビットコインのシステムの堅牢性(ブロックチェーンで第三者による改竄、介入を防止)と自律性(マイニングに強いインセンティブが働いている)にあります。世界が、戦国時代のような様相を呈してきたいま、政府さえも一切コントロールできないというのは魅力です。

昔も今も怪しいという意見はあり、いろいろな偏見もありますが、私はコモディティに比べても投機性は低く、ゴールドを買うくらいだったらビットコインを買った方が合理性が高いように感じています。

以上となります。現在の金融相場が今後どうなるか分かりませんが、個人的には、この機会に資産の分散を本格化させようと思っています。具体的には、全世界型ETFの一部を利確し、米国の個別株、具体的にはSaaSとヘルスケアを数銘柄、ビットコイン、そして波が来たら新興国株にも資金を振り分けたいと思っています。

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